特別扱い

トラウマを持つ人を見ると、人は、必要以上に気を遣ってしまうことが多いものです。腫れ物にさわるような扱いをしたり、「こんな体験を乗り越えてきたのはすごい」と英雄視してしまったりするのです。こうした扱いは、実は、本人にとっては負担になるものです。「自分、身近な人、世界への信頼感」を失っているときに「特別扱い」をされることは、さらに「自分への信頼感」を損ね、孤独感を強めるからです。PTSDの症状の一つに「他人からの疎外感」がありますが、「特別扱い」はまさに疎外される体験となります。

(対人関係療法でなおす トラウマ・PTSD、水島 広子)