得意分野

それぞれに得意分野があり、苦手分野があるのです。それだけのことです。だとしたら、それぞれの世代は何かを創造するにあたって、それぞれの「得意分野」をどんどん前面に押し出していけばいいわけです。自分の得意な言語を武器とし、自分の目にいちばんクリアに映るものを、自分の使いやすい言葉を使って記述していけばいいわけです。他の世代に対してコンプレックスを持つ必要もありませんし、また逆に妙な優越感を持つ必要もありません。

(職業としての小説家、村上春樹)