互いへの興味

恋というのは、若者の特権だとばかり思っていた。歳を重ねてからでも恋愛に似た遊びはできるが、いわゆる「初恋」と呼べるほど純粋な思いを抱けるのは若いうちだけだ、と。...
今は、違う。相手をこんなにも大切に思い、なすくのを惧れた例しはない。失った時のことを想像するだけで泣けてくる半面、何とかして自分が彼を守りたいと思う。親といるより安心して自らを預けることができるのに、...安心が弛緩につながったりはしない。どれだけ馴染んで心を許しても、互いへの興味が尽きることがないのだ。

(はつ恋、村山由佳)
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