努力できない

「真面目に生きているかわいそうな人なら助けたいが、自己責任の人は助けたくない」という意見が世間にかなり多いことを、私はひしひしと感じてきた。
 しかし、努力できない人も助けるのが成熟した社会ではないのか。
 成熟した社会では、困っている人がいたら、理由を問わずにみんなで援助する。その人がどうやって生き難い状況になったのか、それを問題にしてはいけない。
 そもそも、世界中の人ひとり残らず、完璧な努力などできていない。
 もっと努力したい、と思いながら生きて、成し遂げられないままみんな死ぬ。

(母ではなくて、親になる、山崎ナオコーラ)