社交不安症

「障害」という言葉がつくと、
病気っぽい印象になりますが、

「症」という言葉がつく場合は、
なんとなく、そこまでいかない印象を
受ける気もします。

一例として、社会不安障害となると、
なんか、治るのが大変な病気に
「なっちゃった」印象になります。
しかし、社交不安症だと、なんとか、
なりそうと思えるから、少し不思議です。

アマゾンで見つけた、以下の本を読んで、
考えさせられました。

自分で治す「社交不安症」 、清水 栄司

以下、引用。

不安は裏を返せば、「良いところを見せたい」「好かれたい」「うまくやりたい」というポジティブな気持ちの表れです。
 「どうだっていい」「他人の目など気にしない」「失敗してもいい」と思っていたら緊張したりしないわけです。
 そうした「失敗したくない!」という気持ちが、結果的に不安につながってしまっているのです。

考え方を変えるのは、簡単といえば簡単ですが、変えることができた考えのバランスを維持するのは、難しいといえば難しいです。
 治療中に認知をバランス良く変えることができたとしても、日常生活の中でなにかのできごとがきっかけとなったり、たまたま過去の記憶を思い出したりしたことがきっかけで、認知の仕方が元に戻ってしまい、不安が再燃するケースもあります。
 落ちついて考えてみれば、前向きでバランスの良い認知をすることができたとしても、不安で感情がたかぶったり、緊張で動揺しているときは、バランスの良い認知をできないこともあります。
 また、長い時間をかけて作られてきた、無意識の人の心の深層にある信念は、自覚しやすい浅いところにある考えよりも、変えづらいとされています。だから表面的には認知が変えられたように見えても、深層にある信念のために認知が元に戻ってしまうということもあるのです。もとの偏った認知に戻らないようにするためには、ある程度の時間をかけて、認知の定着をはかる必要があります。半年間から1年間、認知のバランスが保てるようになっていれば、定着したと言えるでしょう。最初は、1週間とか、1ヵ月とか、3ヵ月を目標にして、定期的に見直すようにしていけばいいでしょう。

Aさんは、スピーチの間「みんながあきれて笑っているに違いない」と思っていましたが、それを確かめることができるほど、みんなのことを見ていたのでしょうか?
 みんなの反応が最大の不安要素だったにも関わらず、実はAさんは下を向いて、みんなのことを観察していませんでした。ずっと、不安症状を抱える自分自身に注意が向いていたのです。
 意外な気がするかもしれませんが、社交不安の人は、他人より自分に注意を向けてしまっているのです。
 他人が本当にどんな反応をしているかを観察するのではなく、自分がどう見られているか?こんな自分は他人からどう思われるか?という想像に注意が向いていたり、自分の声のふるえや顔の熱さなどの感覚に注意が向いていることが多いのです。
 自分に注意を向けてしまうと、自分の声のふるえや、赤面などがどうしても気になり、よけいに不安が増大してしまいます。
 もしAさんがスピーチをうまく行おうと思うのなら、自分の注意を他者に向け、その反応を確かめ、反応に応じて行動を変えていくのが合理的ではないでしょうか?
 注意を向ける先が、自分にばかり偏っていることに気づいたら、他人にも向けるようにすることが理にかなっています。注意のバランスを検証してみることも、認知行動療法のプロセスの一つなのです。

人は生きている限り、小さなものから大きなものまでさまざまな問題に直面します。その問題の解決法を見つけるために、何日も何日も考え続けて苦しむことは、心の健康のためにも良くありません。問題を解決する方法は、短時間(30分程度)で決断して、くよくよと悩まないことが重要です。それが、問題解決法です。