砂粒に磨きをかけよう…

今日は、詩を紹介しましょう。

昔、貝がいた。
その話をしよう。
ある時貝の殻の中に
ひとつの砂粒が入り込んだ。
たった1粒だったが、
ひどく痛かった。

ごく単純ながらも
貝にも感覚というものがある。
この不幸な境遇を
どのようにつぶやこうか。
本当につらい状況だったのだ。
政府をのろって
「選挙」だと叫ぼうか。
そして、海の動物たちにも
保護が必要だと言おうか。

いや、貝は海の底に
座って考えた。
「自分で取り除けない以上、
 この砂粒に磨きをかけよう。」

やがて日がたち、
時が過ぎて、
貝にも運命の時が来た。
貝のシチューとなったのだ。
だが、長い間悩ませていた
小さな砂粒は、
見事な真珠となって
光り輝いていた。

この話の教えることは
貝でさえ、小さな砂粒で
大きな業(わざ)を行ったということ。
だとしたら、私たちは
どんなにつらいことが
あったとしても、
ひとたび始めさえすれば
どんなことでも
できるのではないだろうか。

(真珠貝、無名の作家)

自分の嫌いな欠点も、
逃れたい境遇も、
私たちが磨けば、
光るものに変えられる。

そう信じて生きるのは、
そう信じないで生きるよりも、
痛みをさらに感じやすくするもしれない。

でも、何かが変わる可能性を
1%でも上げられるんじゃないだろうか。

【参考】
三国志(北方謙三)


置かれた場所で咲きなさい(渡辺 和子)

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