人は通常、金を貸すことを
断ることによって友を失わず、
金を貸すことによって
たやすく友を失う。
(幸福のためのアフォリスメン、ショーペンハウアー)
いい言葉すぎます。
そして、これは、お金のことだけを
言っているんじゃないと思うんです。
「友達だから」助けてやろうで始まりますが、
「友達だろう?」ってことで巻き返されるんです。
ま、そもそも、そういう会話が
生まれてくること自体、
本当は友達でなかった証拠かもしれませんが…
考えてみれば、当然のことなんです。
貸す側、借りる側というように、
立場が正反対である以上、
たとえ、友達同士ではあっても、
お金に対する感覚は変わるんですから。
心のどこかに、
「感謝されるだろう」とか、
「恩を返してもらえるだろう」という期待が
湧いてきたら、自分に注意しましょう。
その期待は、
自分にとっても、相手にとっても、
かなりのストレスになります。
だから、賢明な結論は、
貸さないと決心するか、
友を捨てずに、お金を捨てたつもりで渡すか
のいずれかです。
決して期待してはいけません。
自分の精神衛生のため、
友人の?のため…
(ま、本当に役だったかを知るには、
時を待たなければならないでしょうが…)
お金の貸し借りすべてが、
この原則に当てはまるとは限りませんが、
覚えておいていい言葉でしょう。
【参考】
火車(宮部みゆき)