臆病は伝染するものだ。
(宝島、R・L・スティーブンソン)
私たちは、
体に害を及ぼす伝染病には、
もちろん、すこぶる敏感である。
しかし、心に害を及ぼすものについては、
その伝染に、意外と無防備だったりする。
たとえば、自分の身内の誰かが
病気になったりすると、ふつうは、
いつもより弱気になったり、
落胆することが多くなる。
看病のためとは言え、
そうなった身内とずっと居ると、
こちらまでが、気が滅入ってきて、
心や生活に影響を与えてしまうことがある。
「一流の人間学」(山崎武也著)に、
こんな言葉がある。
「病人を思う気持ちがあまりにも強くなり、
全精力を傾注するようになると危険だ。
…
病人から離れようとする努力が必要である。
といっても病人を無視して面倒を見るな
という意味ではない。
病人のペースに引き込まれてはいけない
という意味だ。」
体の病におかされた人間でさえも、
そのようなパワー(?)を伝染する力が
あるのだから、
体の元気な人間が、
臆病、あきらめ、無気力、
憎しみ、恨み、怒りなどのパワーを
身につけたら、それ以上に、
大きな影響力があると思った方がいい。
あなたの身のまわりにいませんか?
そういうマイナスのパワーを
ただよわせている人間が…
ぜひ、ご注意ください。
本当に伝染しますからね。
ちょうどいい距離感を保ちながら、
お付き合いする方法が
必ずあるはず。
時には、意地を張らずに、
人の助けも求めて…
【参考】
起死回生(トム・ピーターズ)