ダメな女とは、
仲間を欲しがる女である。
(ダメな女、村上龍)
誤解のないように言うと、
この本では、
友達・仲間という言葉を
自立し個性を認め合う「友達」と、
群れ集まる「仲間」という
ニュアンスで使い分けているよう。
群れて、みんなに合わせることで
安心感を感じられる仲間の中で
生きていると、人は、
きっと成長できない。
仮に、その中で、
一人だけ成長しようとすると、
出る杭は打たれる。
それから離脱しようものなら、
後々まで「仲間はずれ」になる。
「仲間はずれ」になってでも、
自分が貫きたい道なんて、なかなか
見つからなかったりするものだから、
人は、やっぱり、仲間でいる安心感に
身をゆだねたりする。
ダメな女、ダメな男…
「仲間がいたから、ここまで頑張れた。」
これは悪くないけれど、
もし、
「仲間がいないと、何もできない。」
という依存心の方が強いとすれば、
「仲間がいるから、何もできない。
仲間がいるから、やらせられる。」
いつか、仲間に縛られることになる。
人は成長を重ねれば、
きっと友達も仲間も変わっていく。
変わっていくのが当たり前、
そう思っていないと、
ダメになってしまう。
仲間を欲しがる理由は何?
友達を欲しがる理由は何?
考えちゃいますね。
【参考】
ダメな女(村上龍)