知らなくてはならないことを、
知らないで過ごしてしまような
勇気のない人間になりたくない。
(太陽の子、灰谷健次郎)
関わらないと、
知らないで済むことがあります。
知らないで済ませられると、
すごく楽なこともあります。
世の中では、よく
「知る権利」とか「知る義務」とか
言いますが、
自分が得するための
「権利」ばかりを主張して、
自分がやるべきことを知るための
「義務」をおろそかにすると、
後々、後悔するでしょうね。
やるべきことをやらなければ、後で
ふくらんだ負担が覆いかぶさってきて
苦しめるわけですから。何事も…
ただ、知る義務を妨げるものとして、
他人の「思いやり」
というものがあります。
つまり、
「そんなことを知らせるのは、
かわいそうだろう」
という気遣いです。
果たして、それによって、
その相手を守ることができるか、
かえって守れないことにならないか。
もちろん、知らせるには、
年齢とかのふさわしい時期も
あるでしょうけれど、
相手が知りたいと願い、
知るだけの準備ができた時には、
真実を知らせてあげるのも、
知らせる側の「義務」だと思うのです。
知る「勇気」、知らせる「勇気」、
失いたくないものですね。
【参考】
太陽の子(灰谷健次郎)