ゆるしたことって、
覚えてないでしょ。
ゆるさなかったことは、
やっぱり忘れないじゃないですか。
ひとをゆるすってことは、
忘れるってことなんだと思うんですよ。
(カシオペアの丘で、重松清)
「ゆるしてあげる。でも、
私は絶対に忘れないと思う。」
そんな恩着せがましいセリフを
言われるくらいだったら、
「ゆるしてもらわなくて
けっこうです。」
と言いたくなるかもしれない。
私だったら…
人のゆるし方が上手な人は、
きっと目覚めもいいはずです。
目覚めがよければ、
昨日の出来事と、
今日の自分を切り離して
考えることもできる。
ゆるし方が下手な人は、
いつまでも、いつまでも、
「昨日」を引きずってしまう。
何か違う出来事が起きていても、
必ず、「昨日」という
フィルタを通してしか
物事を見られなくなっちゃう。
私、よく分かるんです。
そういう罠にハマるのが
上手なタチなんで…
ゆるさないで生きることで
大きくなっていくのは、
自分の思い込み。
反対に小さくなっていくのは、
自分の世界。
それで、誰が得をする
って言うんでしょう…?
(参考)女性の品格 (坂東 眞理子)