わたしはね、
これまでの人生で、
いまがいちばん幸せだよ。
いろんな失敗や、
つらかったことも、
いまはいい思い出だし、
仲たがいした人のことも、
いまは許せるから。
なぜその人が、あのとき、
ああしなければならなかったのか、
その理由がわかるように
なったからなんだよ…
(さよならエルマおばあさん、大塚敦子)
あきさんから投稿です。
ガンの告知を受けたエルマおばあさんが、
無理な延命治療をしないで、
家族の温かな介護で
死を迎えていくまでを、
写真とおばあさんの飼い猫の目を通して
つづられた写真絵本です。
この言葉は、エルマおばあさんが、
死ぬ間際に言ったものとのことです。
正直、みんなみんなが
こんな心境になって
死んでゆくわけではなさそうです。
死ぬ間際に、誰もが、
誰かのことをゆるせるわけでもなく、
いい思い出として飲み込んで、
この世を去るわけでもないようです。
死ぬまでに培ってきた「心」が、
最後の思いにも幸せを与えたり、
不幸を与えたりするのです。
毎日毎日、
そういう準備を
しているんだなぁ。