結論を出すためでも、
相手を言い負かすためでもない、
ふわふわと漂うような言葉の
やり取りがなによりも
幸せなことなんだと、
いまは心から思う。
(カシオペアの丘で、重松清)
相手と会話することそのものが、
楽しいと思える相手でなければ、
人は、何かを求めてしまう。
結論を求めたり、
答えを求めたり、
意見を求めたり…
ただ話をしているだけで、
楽しいと思える相手が
一人でもいたら、
幸せだと思う。
自分と会話をするあらゆる人から、
何かを得ようというのは、
ちょっと欲張りかもしれない。
価値ある言葉を求めるのは、
とても大切なことだけれど、
そればかりを求めていたら、
それを引き出せなかった会話すべてが、
味気ないものに感じてしまうだろう。
たしかに、
あたりさわりのない会話すぎて、
味気ないものもある。
けれど、
恋人との会話、夫婦の会話、
親子、兄弟姉妹、友達との会話には、
ふわふわしているものがあったって
悪くはないでしょう。
慌ただしい世の中に生きていると、
そういう「ふわふわ」に
罪悪感を感じるクセさえ出てくる。
話しているだけで幸せな相手、
特別にキープしておきましょう。
お互いのために…
(参考)
カシオペアの丘で(重松清)