人は勝つこともあるし、…

人は勝つこともあるし、
負けることもあります。
でもその深みを理解できていれば、
人はたとえ負けたとしても、
傷つきはしません。

人はあらゆるものに
勝つわけにはいかないんです。
人はいつか必ず負けます。
大事なのはその深みを
理解することなのです。

(きみが見つける物語[沈黙]、村上春樹)

勝ち負けばかりを
気にする人間になると、

勝ったも負けたもない事柄についても、
勝手に負けたと思い込んで
すごく落ち込んだり、
勝ったと浮かれて有頂天になったり、
心はとても忙しくなります。

そんなんだから、
勝ったことの深みとか、
負けたことの深みとかを
理解するどころじゃなくて、

どうやったら、
勝って有頂天になれるか、
ずーっと考えるようになる。

そんなとき、
勝ち目がないと分かったら、
どんな行動に出るか。

もしかしたら、考えに考えて、
汚い手を思いつくかもしれない。
そして勝つために、
それを実行してしまうことも。

そこには、間違いなく、
深みなんてない。

そして、そういう人々は、
ひろーい世界で強くなり、
勝てる人間になれるわけじゃなく、

いつまでも、狭い世界で、
セコセコとした勝ち負けに終始し、
ずるいとか、だまされたとか、
そんな言葉が口癖になるんだろうなぁ…

本当は、
自分がずるかったり、
汚かったりするのに。

深みの分かる人間でいたいもんです。

(参考)きみが見つける物語

No.2919


こころの処方箋(河合 隼雄)

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