失うことで
人は大きくなる。
(筆談ホステス、斉藤里恵)
予感というものがあります。
何かを得られる予感、
何かを失う予感…
どちらの予感も、
感じられた方がいい。
そして、それは、
つまるところ、
同じことなんだと
解釈できるようになれば、
あわてたり、
不安になったり、惜しくなったり、
あんまりしなくて済むんじゃないかな。
反対に、
油断したり、期待しすぎたり、
浮かれすぎたりすることもなくなる?
私たちが、
つかの間の瞬間を見て、
一喜一憂するのは、きっと、
人間の性(さが)なんだろうけど、
失っているときに、
失ってばかりなわけじゃない、
と知ってくれば、生き方は
もっと変わってくるんじゃないかな。
明らかに、誰かに
奪われたという瞬間を
感じることもあるかもしれない。
そうだとしても、
きっと、どこかで
何かを得られるんだろう、
という余裕を心に植えつけられたら、
思いがけず見つけられるものも
あるように思います。
見えないものについても、そう。
どこかで失われたと思った名誉や立場も、
そんなの、もともとなかった、
と思えば、失った数に含まれなくなる。
そうか、数えるというのが、
よくないのかもしれない。
誰かと比べて数える、
昔と比べて数える。
今の私には、どうでもいいことなのだ。
(参考)筆談ホステス(斉藤里恵)
No.3158