だいたい人間って、
自分の得意なことと
他人の不得意なことを比べて
不公平だって文句を言うんですよ。
それは、自分でも、
知らず知らずのうちに
やってしまうことがあります。
(ほぼ日にて、岩田聡)
自分ができることにおいては、
まわりの人から
期待やら、お願いやら、
いろいろとされて忙しく
なったりするもんです。
そんなこんなで
忙しくしていると、
暇そーにしている人が
目に入ってくる。
なんで、あの人は、
できないからって
放っておかれているんだ、
甘やかされているんだ、
みたいに思ったりもします。
反対に、
自分ができないことにおいて、
多くを求められると、
「できる人にやってよ」
という気分になるもんです。
きっと、それは、
「持っている人から
もっとたくさん税金をもらってよ」
みたいなセリフでしょうね。
この
「持っている人に
もっとたくさん求める」
というのは、
とても理屈にあうルールの
ように思うのですが、
自分がもっているものは、
自分のものだけにしておくか、
自分が出したいときだけ出す、
というルールにしたいのが
人間の心理。
でも、そこをもう一歩進んで、
自分のもっているものを
出してみたときに、
もっと豊かになるっていう
ルールというか、結果も
あるんですよね。
経験したことのある人は、
きっと、わかるはず。
得意なものを
全部出してみたときに、
足りないことがわかって、
役にたっていたと
思っていた「おごり」も
それがわかった時には、
ちょっと恥ずかしいな、
くらいな気持ちに控えめになって、
じゃあ、もっとがんばろう、
っていう気になるんです。
得意なことをがんばっている時に、
不公平だなんて思うのは、
かえって、自分の損。
得意なことを
活かせる場が与えられるのは、
このうえなく幸せなのです。
時代が過ぎれば、
その得意が、本当に、
たいしたことじゃなくなる時が
くるかもしれないんですから。
(参考)はたらきたい。 (ほぼ日)
No.3239