嘘をついた理由…

必要なのは、
嘘をついた理由を考えることだよ。
嘘をついたことそのものを叱ってたら、
話はちっとも先に進まない。

逆に、どんどん嘘を上手くするだけだ。
そうなったら、ほんとうにヤバいんだぞ。
ばれる嘘をついてるうちなら、まだ間に合う。
嘘がばれなくなったら、
俺たちにはなにも見えなくなっちゃうんだから。

(かあちゃん、重松清)

嘘が上手になるのを、
手伝っていることがあります。
責めて、罰を与えて、辱めを与えて…

そんなことに図太くなれば、
上のレベルの嘘をつくようになる。

すぐにはばれない嘘に、
ちょっとずつ進化してしまう。

嘘をつく理由に
目を向ければ、ある意味、

「嘘をつかせている」

ことに気づかされることがあります。

もちろん、
相手の性格っていうのも、
あるんでしょうが、
こちらの話し方、尋ね方、
知っていること、知らないことに応じて、
相手は、嘘をつくことを選んでしまう。

それだけ自立していない、
ということにもなるでしょうが、

私たちがコミュニケーションする相手で、
本当に自立している人がいるかどうかは、
分からない。

自分ですら、
自立していないかもしれない。

その証拠に、自分だって、
ちょっとした嘘つきますよね。

嘘は、関係性によって、
生まれるもの。
自分も相手も
自立していないければいないほど…

そう思っていたほうが賢明です。

(参考)かあちゃん(重松清)

No.3394


こころの処方箋(河合 隼雄)

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