若いもんが評論家になってどうする。…

若いもんが評論家になってどうする。
ああいう客席から人のやることに
難癖つけるような仕事はジジイがやるもんだ。
若いもんは舞台に上がるんだ。
下手くそだってかまわない。
自分の頭と体を使って
一生懸命何かを演じなきゃだめなんだ。

若いってえのは特権だ。
失敗がいくらだってできるって特権だ。
評論家は自分じゃ失敗しない仕事だろう。
だからだめなんだ。
失敗のない仕事には成功もない。
成功と失敗があるってことは素晴らしいことなんだぞ。
これぞ生きるって実感なんだ。

(東京物語、奥田英朗)

テレビのワイドショーとかに出てくる、
コメンテーターさんの博識ぶりには、
いつも驚かされる。

けれど、時折、
ちょっとかじったばかりの知識で、
コメントしている時もあるな、
って感じることもある。

ただ、それは、
言葉の上でのミスにすぎず、
コメンテーターとしての職業柄、

大きな賞賛も受けなければ、
大きな批判もそれほどないんだろうなぁ、
と感じる。

しかし、大きな行動や、
一つの決断が多勢の人々に
影響を与える人の言葉には、

ハッキリとした
成功や失敗の印が押されて、
責任もとらされる。

責任のない仕事っていうのは、
やっぱり気楽なものだ。

だから、
失敗というものも少ない。

そういう仕事ばかりに慣れると、
責任や失敗が怖くなる。
すると、チャレンジする気持ちも、
だんだんと萎えてくることだろう。

失敗しても、
時間がいっぱいあるうちは、
いっぱい失敗した方が、
本当はいいことだ。

それから逃げてばかりいれば、
失敗ができない時期が、
あっという間に来てしまう。

(参考)東京物語(奥田英朗)

No.3752


道は開ける(ディール・カーネギー)

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