恨みってのは
恐ろしいもんですよ。
人にまったく別の景色を
見せてしまうんですから。
(猫背の虎 動乱始末、真保裕一)
その時その時の感情で、
目に入ってくるものは同じでも、
見え方は、大きく違ってくる。
そして、それを見て生まれる感情も、
また変わってくる。
その感情が強ければ強いほど、
そういうことが多い。
そして、
すごーく好きだ、
というプラスの感情よりも、
うー、憎らしい
とかいうマイナスの感情の方が、
強烈に、見え方に影響する気がする。
ゆがんでしまう。
人に対する見方だから、
まわりの人が、
「あの人は、そんなことないよ」
なんて弁護したり、
否定したりするもんなら、
ますます、強く思うようになる。
その勢いは、
それを分かってくれる人、
「その通りだよ」
って共感してくれる人が見つかるまで、
いつまでもどこまでも
探しに行っても苦にならないほどの
執念をもたせるくらいだろう。
下手すると、
それを機会に、
「自分の周りはすべて敵だ」
くらいに思える人だって
いるだろうから。
お金は持っていれば、
何かのときに役立つかもしれないが、
恨みは持っていればいるほど、
自分を傷めるんだろうなぁ。
(参考)猫背の虎 動乱始末(真保裕一)
No.5576