何でもかんでも
一番になれるわけがない。
そんなことは、
ちょっと考えれば
すぐに分かるでしょうにね。
(帰郷―刑事・鳴沢了、堂場瞬一)
上に登れば登るほど、
見晴らしはいい。
けれど、
それだけのことが求められたり、
うらやましがられたり、
難儀をしたりすることも
少なくない。
1番になれるチャンスがあるなら、
目指してみたほうがいいと思う。
けれど、
チャンスがあることと、
必ずなれるということは、
同一じゃない。
1番になれる人がいる、
ということは、
2番の人もいるということ。
それを忘れると、
独りよがりになってしまう。
小さなことにも、
競争心をかきたてられ、
必要以上に
熱くなってしまうこともある。
熱くなりすぎると、
だいたいは、つまずく。
つまずいて、
冷静になれたら、
勝つことの意味、
負けることの意味も、
分かってくるはずなんだが、
ますます熱くなって、
さらに遠ざかり、
分からなくなってしまう人もいる。
1番になり続ける人には、
冷静さが必要だ。
すると、
1番になれなくなる時も、
見えてくる。
(参考)帰郷―刑事・鳴沢了(堂場瞬一)
No.5651