生きていてくれて本当にありがとう。…

楽しいことばかりじゃないのに、
辛いことのほうが多いのに、
生きていてくれて本当にありがとう。

(幽霊人命救助隊、高野和明)

生きるって、
たいへんなことだ。

生きるって、
幸せなことだ。

そのどっちも知っている。

私はウツになったことはないけれど、
ウツになった人が実際に
「自分は生きていても価値がない。
 どうやって死のうか?」
という思考に至るのを聞いたことがあるし、
そうなるのも、理解できる。

だから、
自分の大切な人が、
そういう中でも、
生きていてくれたりすると、
ヨカッタァって思う。

何かをくれたから、
ありがとうでなく、

何かをやってくれたから、
ありがとうでもなく、

生きていてくれて、
ありがとうという気持ち。

そういう基本的な思い、姿勢がないと、
人間の生活は、きっと息詰まるだろうな。

生きていると、
社会の波に飲み込まれやすい。

競争、経済、立場などなど、
それが満たされて初めて、
嬉しい、感謝するという考え方では、
満足レベルが高すぎる。

たいしたことはないけど、
ささやかな毎日だけれど、
1日1日のなかで、
「ありがとう」って思えることを
いくつ見つけられるか。

ありがとうって言えなくなったら、
自分を不幸にする気がする。

(参考)幽霊人命救助隊(高野和明)

No.5749

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です