早いうちから
実をつけるひともいれば、
おじいちゃんみたいに
時間のかかるひともいるの。
人間ってのはそういうものなの。
ひとそれぞれなんだから、
あせるな、
あきらめるな、ってね。
(峠うどん物語、重松清)
卓球マシンを作った。
実際は、ボールが当たると、
ただ返ってくるボードなのだが、
我ながら、なかなか出来はいい。
ネットよりちょっと高めに、
顔を出すくらいのボードで
相手コートに置いても倒れないよう、
スタンドを取り付けた。
1つのことを習得するのに
時間のかかる中1三女だから、
試合で用いる、
プッシュ打法というのを
練習するには、ちょうどいい。
おそらく、
ツーといえば、
カーと習得する子もいるだろう。
ただ、すぐに習得できる子と、
習得するのに時間のかかる子でも、
習得していく面白み、
「できた」という感動に、
違いはないと思う。
もしかしたら、
時間のかかる子のほうが、
ありがたみが強くなる分、
面白みは長いかもしれない。
だから、
時間がかかるなら
かかるでいいのだ。
焦ったり、
速く効果をあげたい欲に
振り回されて、
楽しくなくなるよりは、
マシだ。
難儀をしても、
楽しいなら、
楽しいままでいい。
(参考)峠うどん物語(重松清)
No.5910