本当にあったお話は、
音もなく、静かに始まる。
いつ始まったのか、
どこで始まったのか、
誰にもわからない。
けれどもそれは昔々、
あるところで、確かに始まっている。
真夜中に降り始める雪のように、
ひっそりと、人知れず。
(天使の子、小手鞠るい)
失敗の原因について
さかのぼって、とことん
調べたい衝動にかられることがある。
しかし、原因というもの、
感情的になって探すのと、
冷静に探すのとでは、
「見つける」ことが違う場合もある。
感情的に見つけたものは、
ちょっとズレていることが多い。
過去からの思い込み、
こだわりはよくあるが、
それに加えて、
憎しみ、恨み、怒りなどがあると、
目が見えなくなる。
だから、
「なぜ、原因に気づけなかったか?」
について、責める意識でなく、
次回は見逃さない意識で、
新たな「しくみ」を作るために
問うことは、そう簡単ではない。
どこからどう始まっていて、
どこをどう見ていたら気づけたか。
それを冷静に
自分の「しくみ」に出来たら、
人は成長する気がする。
(参考)天使の子(小手鞠るい)
No.7296