普通に誰もが使う言葉、
一見同じ言葉のように見えるけれど、
各自が本当は違う言葉を持っている。
言葉が通じる、というのは、
お互いの連想が
比較的近いというだけで、
けっして同じではない。
本当は通じていない。
必ず誤解や齟齬がある。
(常識にとらわれない100の講義、森博嗣)
同じ日本語を使っていても、
人それぞれの育ってきた環境、
言葉で考えてきたこと、
言葉を通して経験してきたことで、
人それぞれがもっている
言葉の意味合いは、
その人のオリジナルになっている。
ただ、オリジナルとはいえ、
意味がまったく重ならない、
ということはない。
微妙に重なりながら、
微妙にズレている。
そして、
通じている、通じていない、
と勘違いしがら、
生きているところも多い。
勘違いで幸せになれることもあれば、
勘違いで不幸になるところもある。
完璧な一致、
心から分かり合える、
なんてことを期待しすぎなければ、
言葉は、いい道具なのだ。
それ以上でもそれ以下でもないと思う。
No.7395