期待と不安は分かちがたい。
期待のない不安はないし、
不安のない期待はない。
(運と気まぐれに支配される人たち、ラ・ロシュフコー)
多くの人が不安のない生活を求めています。かつて、それが実現されたかのように思われた時代もありましたが、実際は違っていました。それでもなお、不安のない生活や完全な安定が保障された生活を求める人がいます。
しかし、それはおそらく得られないでしょう。なぜなら、世の中がいくら進歩しても、人間の心はどこかに「不安」を見つけることができるからです。
もし求め続けて得られるものがあるとすれば、それは「期待」と「不安」を同時に見つけられる心ではないでしょうか。不安の中にあっても期待できる事柄やチャンスを見つけ、逆に期待の中にあっても起こりうる不安を予測し、それに対処することが重要です。
双方の存在を認めることで、新たな道が開けます。片方しか認めたくないと頑なになるほど、自分が苦しくなります。