人間って平等ってことは
あり得ないんだよ。
それを平等だって
建前があるわけじゃない?
みんな全然顔も違うわけよ。
みんなそれぞれ
いろいろな条件を持って、
自分に与えられた運命
っていうものとか
宿命っていうことを
生きていくっていうことが
生きていくことだと思うのね。
(ほんとのこと言えば? -佐野洋子対談集)
イケメンじゃないこと、
お金持ちじゃないこと、
いい親のもとに生まれなかったこと、
アメリカ人じゃないこと、
雪国に生まれてしまったこと…
与えられなかったことを、
あげれば、キリがない。
けれど、逆に考えれば、
それが与えられたチャンスにも
なるんだろうな、
それをバネにできる人にとっては。
だから、
与えられた「平等」は、
どこか嘘っぽいと思う。
生まれ持っているものが
違うのに対して、
その後に与えるもので
その違い、不平等をすべて
カバーできるわけがないのだ。
がんばった人と、
がんばらなかった人と、
どちらにも「平等の結果」と
いうのも、なんだか不思議だ。
そこに、
がんばらない人でなく、
がんばれない人も加えたら、
話は、ますますややこしくなる。
人生はもともと不平等、
そこをスタート地点にしたほうが、
気楽な気がする。
No.5970