
わたしたちが不安を抱いていることの99%は、
現実には起こらないのです。
(デビッド・B・ヘイト)
こんな言葉を聞くと、
「でも、1%は起こるんでしょ、
私は、いつもその1%の当たり役。」
と言う人がいるかもしれない。
確かに、そういう人もいることでだろう。
否定は出来ない。
ただ、次の言葉もセットだと思う。
「不安した通りに起こったとしても、
それが悪いことだとは限らない。」
ことわざでも
「人間万事塞翁が馬」と言う。
塞(とりでのほとり)の翁(老人)の馬と
いうことで、とりでのほとりに、
ひとりの徳ある老人が住んでいた。
ある時、その馬が逃げた。
人々が気の毒がった。
「これは、悪いことが続くかもしれない。」
しかし、逃げた馬が立派な馬を連れて
帰ってきた。
すると、人々は、喜んだ。
「これからは、いいことが続くだろう。」
そのうちに、良い馬が生まれ、
息子がそれに乗って足を折ってしまった。
またまた、人々は気の毒がった。
「これまた、悪いことが続くかもしれない。」
やがて、戦争が始まり、
みんな戦争に行き、九割の人々が死んだ。
しかし、その息子は足が悪かったために
戦争に行かずに命が助かった。
(世界のことわざ辞典、永岡書店)
不安が実際に起こる確率が少しある。
しかし、起こったとしても、
それがその後、幸となるかもしれない確率もある。
そんなことを考えれば、
もっと気楽に生きていけるような気がする。