それでも、私は今でも信じている。人の心の奥深くは、…

それでも、私は今でも信じている。
人の心の奥深くは、本当に美しい、と。

(英語)
In spite of everything,
I still believe that
people are really good at heart.

(アンネ・フランク)

戦時下で、様々な困難に出会った彼女が、
それでも信じるという人の心。

不思議なものです。
それほどの経験をした人なら、
人を恨んで恨んで、
その思いだけに生きて
いくような気がするのですが…

1000年以上前の日本にも、
こんな話があります。
源義経がまだ生まれたばかりの頃、
その父が戦に敗れたことにより、
母親が追われる立場になります。

追われる立場なわけですから、
それをかくまう人も危ういわけでして、
その母子たちは、つらい目に遭います。

と同時に、

「かの女は人の無情と愛情を、
 今ほど身にしみて
 知ったことはない。」
 (吉川英治、新・平家物語3)

という「人の情け」にも出会うわけです。

人の本当の姿というのは、
究極の場面で現れます。

それにふれることの出来た人は、
人の醜さを知ったうえで、
人の美しさも疑いなく知ることが
出来るのでしょう。

究極の時に、
信じられる人がいるか、
そういう自分でいられるか、

ちょっと怖いですが、
人生で一度くらいは、
そんなシーンに、
自分を置いてみたい気もします。

【参考】
十二国記(小野不由美)


こころの処方箋(河合 隼雄)

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