初めて振ったバットに、
ボールは当たったか?
初めて乗った自転車は
前に進んだか?
違うよな。
こけて傷だらけになりながら
あきらめずに続け、
ついにお前たちは
自転車に乗れるようになり、
ヒットを打てるようになった。
(他のこと)も一緒やろ。
(ココロでわかると必ず人は伸びる、木下晴弘)
人の欲は、
きりがない。
すぐ上手になりたくなる、
すぐ完璧になりたくなる。
でも、そんなことは、
ふつうはありえない。
本当は、そんな状態が面白いんじゃなくて、
そこにたどり着くまでのプロセスが、
苦しくもあって、面白い。
自分が小中学生の頃、
ジャッキー・チェンの映画を見て、
そんなところに感動していたのを
覚えている。
一番好きだった映画は、
「蛇拳」だったな。
最初は、ものすごく弱い主人公が、
いい師匠に巡りあって、
その人の厳しい訓練によって、
どんどん強くなっていく姿。
そのプロセスが、
けっこう長い時間であるように
描かれていたから、
実感もあったし、面白かった。
ただ、実際、私も、
楽なことや、速いことが好きだから、
「30日で成功する」とか、
「超カンタン!」なんて言葉を見ると、
反応はしちゃうよな。
今の風潮からすれば、
うまくいったり、成功するまでに、
長い時間がかかることを
喜ぶ人なんて、まずいないだろう。
でも、実際は、
そういうことと付き合う覚悟が
必要なこともあるんだよね。
じわじわと目的地に近づくことも、
時には、楽しんでみよう。