私は政治家じゃない。だから、…

私は政治家じゃない。
だから、失うものは何もない。

(英語)
I am not a politician,
so I do not have anything to lose.

(ティエリー・ブルトン[フランス経済・財政・産業相])

昨日は、政治家が
失いたくないものを
見たような気がします。

そして、それは、おそらく、
私たちも守りたくなるもの。

選挙(2005-09-11)においては、
反対を主張していたものの、
自分の完敗を認めて、
賛成へ回った人々。

それ自体を悪いこととは
思いませんが、
自分の意見よりも、
自分の立場を守るしかない存在に、
なんか、人の苦しみを感じました。

政治家というのは、
権力が集まる存在でありながらも、
人の支持の上に存在を保てるという
微妙な人間でなのでしょう。

自分の意見を持つにしても、
人々の支持という「しがらみ」と、
組織の一員という「しがらみ」の間で、
うまく立ち回れないと、
その意見自体も、通らないわけです。

おそらく、政治家の世界は、
「意見が通らなければ、
 意見を持っていても意味がない」
というくらいの認識が
されてしまうところなんでしょう。

人と関わりなく
生きることなんて難しいですし、
何か達成する時に、
他者の協力や支援があれば、
すごく助かるのは当然のことだけれど、

人に頼りすぎると、
失いたくないものが増えてしまう。
そうすると、自分の人生を
生きられないことにもなる。

ジレンマですね。

自分が守りたいものを見れば、
人生が見えてくるかもしれません。
そして、どれだけ危ういか、
ということも…

【参考】
だれもあなたのことなんか考えていない(ロジャー・ローゼンブラット)


常識にとらわれない100の講義(森博嗣)

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