人間というのはどうして
こうもつまらないことに
差異を見出して、
優越感を覚えようとするのだ。
(死神対老女、伊坂幸太郎)
私にはピンクが似合うけど、
あの人には、ピンクが
ちょっと似合わない。
この前のテストで、
私は86点で、ヤツは85点。
オレは5:50に着いたけれど、
あいつは5:55に着いていた…。
人間は、
ちょっとした差を見つけるのが、
とても上手だ。
自分の中で満足するために、
見つけている差もあれば、
やっぱり、
他人からの注目を集めたいために、
見つけようとしている差もある。
実際は見つけたところで、
どうってことのない差のはずだが、
それを大げさに話すことによって、
その後の差を大きくしていたりする。
ウワサ好きの人間の間では、
大げさに話す才能が
とても重宝する。
そうでない人間の間では、
うっとうしがられるだけなのだが、
器用な人間は、
そういう話し方を
うまく使い分けられたりするもの。
中身の差で勝負できる人間に
なりたいものです。
っていうか、
勝負しようと思っている段階で、
中身がないのかもしれませんね。
(参考)魔王 (伊坂 幸太郎)
No.2445