セントポーリアは、
人間とよく似ていると思います。
子供は、親が思うようには育たない。
生まれ持った性格や
様々な人との出会いによって、
色を変えながら成長していくものでしょう。
でも、どれほど色が
違ってしまったからといって、
親子でなくなってしまうわけ
ではないんですよね。
(深追い[人ごと]、横山秀夫)
これは、葉差しをした
ストライプ種のセントポーリアのことで、
親株と同じ色の花を咲かないらしいです。
「葉差し」っていう言葉を、
私は初めて聞いたのですが、
セントポーリアは葉っぱ1枚で
増やせるとのこと。
水や土に、その葉っぱを差すだけで、
その葉っぱの茎から根が生えてくる。
たくましい植物です。
人間も生かされるその場所に、
ちゃんと根を張っていかないと、
生きていけない。
必ずしも親と
同じ生き方をしなくてもいい。
親が自分の生き方を基準にして
考えることしかできないと、
嫌だと思うことは避けるよう、
安全だと思うことは真似するよう、
そんなふうなことしか
押しつけられないようになる。
人が変われば、
世代が変われば、
感性も違ってくる。
生きるその場所、その時代に、
しっかりと根を生やし、伸ばし、
生きることをやっていけばいい。
たとえ、
そうしたからといって、
親を否定したり、
拒絶したことにはならない。
そう感じてしまう親の見方が、
狭いだけなのです。
(参考)深追い(横山秀夫)
No.2913