人と一緒に生きるってことは…
大事な相手を傷つけたり、
こっちが傷つけられたりすることも、
増えるってことだから…
本当は怖いことだし、
危うい面も、あるはずだろ?
(あふれた愛、天童荒太)
誰かと一緒にいられる、
っていうことは、
さびしくないかもしれないけれど、
ほかの問題が
浮かび上がってくることもある。
一人でいるのも、
みんなでいるのも、
強くないと意外と難しい。
そういうことが分かるのは、
きっと、誰かといっしょにいる時間が
できてこそだと思う。
それまでは、
一人はいやだ、いやだ、
と思うばかりの時間が
続くかもしれない。
しかし、実際に、
だれかといっしょにいてみれば、
一人でいるのとは別の試練というか、
大変さが分かってくるものです。
一人なら、
傷つくことなくすむのが、
二人になると、
相手の存在が気になって、
微妙なことを言ったり、
行ったりするようになる。
気遣いでそうしたことが、
お互いに気遣いあいすぎて、
ちょっとずつ、
二人の本当の姿から
ズレたところで付き合ったり、
それを戻そうとして、
また、傷ついたり、
傷つけられたりと感じたり…
一人でいる精神力、
二人でいる精神力、
きっと、どこか同じもの。
人を見つめ続けられる力、
とでも言おうか。
自分はあるかな。
(参考)あふれた愛(天童荒太)
No.3475