自分のことを最も深く…

自分のことを最も深く
理解してくれている人間の死は、
自分の死と限りなく
近いのかもしれませんね。

(翼、白石一文)

無視されているわけじゃなくても、
たくさんの人々といっしょにいながら、
自分がそこに存在していないような
気にさせられることがあります。

それは、その場で、自分が
誰からも覚えられていない時でしょう。
生きていても、
そういうことがあるのです。

逆に、一人でも、
理解してくれる人が
近くにいる時には、

その思いといっしょに
自分の存在を確かめられます。

人は、生きている実感が湧く。

だから、
そういう人がいないと、
見つけられないと、
なんだか辛いっていう人も
多いかもしれない。

一方、その大切な人の存在が、
大切にしなくちゃいけない
っていう思いが、
足かせじゃないけれど、
プレッシャーになって、
生きることが重くなることもあります。

いずれにしろ、
大切な人の存在が、
安心感であれ、
プレッシャーであれ、

生きることの重みを
与えてくれることが多い。

生死にも、
深く関係するのです。

もちろん、最初から、
そういう存在がない人にとっては、
まったく関係ない。

(参考)翼(白石一文)

No.4383


こころの処方箋(河合 隼雄)

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