出会いというのは、
いつだってそれほど
劇的じゃない。…
それは平凡な日常の中に
紛れ込んでいる。
その出会いが輝きを持つのは、
ずっと後になってからだ。
(夜明けの街で、東野圭吾)
長く付き合っている相手、
結婚することになった相手、
とても好きな人、
とても嫌いな人、
そういう人たち、
自分の人生に
たくさんの影響を
与えることになった人たちと、
どんなふうに出会ったかな、
と考えてみる。
すると、すごい劇的だった、
なんてことは、あまりない。
せいぜい、
自分にとってだけは、
ちょっと違っていたな、
っていうくらいです。
出会いよりも重要なことは、
その後に、自分がそれを
どんなふうに大切にしたか、
反対に、
どんなふうに忘れたか、
遠ざけたか、っていうことです。
劇的に、自分の人生に
変化とか、いいことが起きたらいい、
と人は願うけれど、なかなかない。
自分がつくる、
ささやかな行動、
変化のほうが大切だとわかります。
そのちょっとずつの変化が、
長い目で見たときに、劇的に見える、
ということに気づいた人は賢明だ、
って思うのです。
(参考)夜明けの街で(東野圭吾)
No.4426