可哀そうにと思うあまり…

可哀そうにと思うあまり
ついあまやかしたくなる。
しかしそれは
子に対する愛にはならず
寧ろ自分の感情に
負けるだけなのだ。

子供はそれほどには
思わないものを、
親が自分で自分を
あまやかすに過ぎない。

(風雪、山本周五郎)

勉強したくない、
という子供に
「いいよ、いいよ」
と言ってしまうのと、

「勉強しないと、
 遊びに行かせない」
と躾けるのと、

「あとで宿題が溜まっても、
 だれも助けないからね」
と諭して自分で選ばせるのと、

いずれの教育方法がいいかは、
子供それぞれの個性があるから、
正解は1つじゃないだろうって思う。

考えようによっては、

嫌なことをしなくていいよ、
っていうのも甘やかすことだけど、

厳しい条件を与えて、
やらせる環境を作ってあげるのも
ある意味、甘やかしかもしれない。

また、自分で失敗をさせないために、
前もって考えさせることも
甘やかしといえば甘やかしとも言える。

要は、どの方法にも、
大人側の「感情の都合」が
見える可能性があるからだ。

不機嫌な子供を見たくない、
という感情。

やるべきことをやらないことが、
ゆるせないという感情。

子供が失敗するのを
見たくないという感情。

いずれにしろ、
方法はどうあれ、
親が自分の感情に負ければ、
そのうち、親も子供も
学ぶ時が来るのだ。

(参考)風雪(山本周五郎)

No.4534

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