人は己の見たいものを見る。
見るのは心の内側ばかりだ。
良いことも、良くないことも、
美しいものも、醜いものも。
(チヨ子、宮部みゆき)
自分は物事を正しく見ている、
ちゃんと見えている
と思っているけど、
本当は、見たいように、
思いたいように、
見て考えていることが多いかもしれない。
だから、
心の内側にあるものを通して、
人は、外側にあるのを見る。
だから、内側が変わらないと、
見えるものも変わらないだろう。
そういうことが
最も表れるのは、
人をどう見るか、
っていうところだろう。
一度感じてしまった感情から
逃れられなければ、
いつまでも、
嫌いだと思ってしまうことがある。
その人は少しずつ
変わっていても、
ぜんぜん変わっていない、
と思ってしまうことすらある。
それは、
自分の心のなかに、
いつまでも悪役にしておきたい
気持ちがあるからだろう。
おそらく、
そうすることで、
自分の立場とか気持ちを、
守ろうとしているのだ。
人は、
見たいように、
見たいものを見ている。
それを自覚していれば、
自分の見方に対して、
ちょっと疑問が
湧いてくることもあるだろう。
それはチャンスかもしれない。
(参考)チヨ子(宮部みゆき)
No.5560