お祈りではだれもが…

お祈りではだれもが
ちょっといいことを考えるはずだ。
こうでありますように、とか、
こうなれますように、とか。

それは自分がなりたいもの、
手に入れたいもの、つまるところ
「幸福」というものの中身を、
日々確認する作業ではないかと思うのだ。

(幾千の夜、昨日の月、角田光代)

静かに祈る気持ちは、
人を成長させると思います。

それは、せわしなく、
欲しいものを絶えず、
願っている姿とは違うでしょう。

祈る気持ちは、
人を良い方向に向かわせたり、
誰かを助けようとしたり、
自分を鼓舞したり、
そういう力をどこかに求める。

そういう力を求めず、
あくまで、
自分の中にある力だけに
頼ろうとするうちは、

自分ひとりで出来ると
強がっている感じになるかもしれない。

強がっていると、
だんだん、弱くなっていくと思う。

強く望めば、
一人でがんばっていれば、
うまくいく世の中じゃない。

望むばかりでなく、
ささやかなことに、
感謝すること。

できないことに、
力を求めること。

変えられないことには、
受け入れる心を求めること。

祈りの気持ちがあるとなしでは、
心の平安や自信も、
変わってくるんじゃないだろうか。

祈りの習慣は、
いいことだと思う。

(参考)幾千の夜、昨日の月(角田光代)

No.5604

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