誰かがアイデアを出した場合には、…

誰かがアイデアを出した場合には、
とりあえずはそれを
尊重しなければならない。

検証することもなく、
ただ自分の考えや感覚と合わないから
というだけの理由で
人の意見を却下するのは、
向上心のない怠け者のやることだ。

(虚像の道化師 ガリレオ 7、東野圭吾)

人間は、
自分の中から出てきた意見は、
とても、ありがたがる。

新しいことを思いついたとなれば、
自分をほめたい気持ちにだって
なるかもしれない。

しかし、
その新しい意見が、
自分の外、他人から
もたらされると、
うまく対応できなかったりする。

本著には、こんな言葉が続く。

「人の意見に耳を傾け、
 自分のやり方や考え方が
 正しいのかどうかを
 常にチェックし続けるのは、
 肉体的にも精神的にも負担が大きい。
 それに比べて、
 他人の意見には耳を貸さず、
 自分の考えだけに固執しているのは楽だ。
 そして楽なことを求めるのは怠け者だ。
 違いますか。」

やはり、人の話を聴く、
というのは疲れる作業です。

同じ話を何度も聴いたり、
長い話の中から必要なことを
探し出したりするとなると、
なおさら。

頭を働かせることにおいて、
怠け者にならないようにする、
っていうのは、

「勇気」ということに
ポイントがあるだろう。

他人の意見を
検証してみる「勇気」、

自分の意見を
捨ててみる「勇気」。

試してみる「勇気」。

最初は、ちょっとの我慢から
始まるだろうなぁ。

(参考)虚像の道化師 ガリレオ 7(東野圭吾)

No.5772


モモ(ミヒャエル・エンデ)

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