人は、いつも澄んだ気持ちで…

人は、いつも澄んだ気持ちで
なんかいられない、と思う。
みんな、濁り具合の差こそあれ、
心の中を満たしているのは泥水だ。

だから私は
その泥水をきれいに保つため、
なるべく静かにしていようと決めた。
水の中で魚が動き回れば
濁った泥水になってしまうけど、
心を穏やかにしていれば、
やがて泥は下に沈み、
上の方はきれいな水になる。

(食堂かたつむり、小川糸)

騒げば騒ぐほど、
問題が必要以上に
大きくなる、
ということは多い。

そして、
問題が大きくなるから、
さらに騒ぐことにもなる。

騒ぐことで
得するのなら、
それはそれでいいだろう。

しかし、
そうじゃないとしたら、
穏やかにしている術を
身につけたほうがいい。

よく言う、
波風を立たせない、
ということに
通じるかもしれないが、

それは、何も
「逃げ」とばかりは
言えない。

もっと大切なことに、
自分の大切なエネルギーを
注ぐために賢明なことだと思う。

人間のもつ時間にも、
エネルギーにも、
やはり限界はある。

だから、
タイミングを見計らって、
力を引き出すのだ。

(参考)食堂かたつむり(小川糸)

No.5840

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