人生の最大のよろこびは何か?
それはつまるところ、
人をよろこばせることだと思った。
「人生はよろこばせごっこ」だと
気づいたとき、とても気が楽になった。
ぼくの歌の中で
代表作のように言われている
「てのひらを太陽に」の一節は、
「生きているからかなしいんだ」
である。よく「なぜ悲しいんですか」
と聞かれる。
悲しみがなければよろこびはない。
不幸にならなければ幸福はわからない。
空腹のときに食べるラーメンが
どんなにおいしくて、
幸福なのかは実感できない。
(やなせたかし 明日をひらく言葉)
自分にとって喜ばしいこと、
嬉しいことの究極を求めていくと、
一人っきりになって
誰からも干渉されないか、
他人のことを思って
その人を喜ばせようとするか、
そのいずれかになると感じます。
そして、前者の
「一人っきり」っていうのは、
結局のところ、
喜びや嬉しさが限定されていく方向に
なるようです。
ただ、
他人に気遣いすぎるのと、
他人を喜ばせることは、
微妙に違うので、
体得は容易じゃないかも。
(参考)やなせたかし 明日をひらく言葉
No.7108