失うことは、
マイナスでもプラスでもなく、
何かを持っていたという証である。
(ポケットに物語を入れて、角田光代)
若さをもっていても、
それは、いつまでも
もっていられるものじゃあない。
そして、あまり自覚はないが、
ほとんどのものは、
それに似ているものだと思う。
ずーっと持ち続けられるものなんて、
めったにない。
いつか、どこかで、
必ず失うことになる。
じゃあ、見えないものは、
持ち続けられるかと言えば、
たとえば、
日本人が言う「絆」
というものだって、
人それぞれの定義があるから、
持ち続けられる「絆」もあれば、
早々に失う「絆」だって
あるかもしれない。
いつかは、
失うかもしれないものだと思って、
持って、眺めて、執着しすぎずに
大切にしていればいいだけのこと。
そうすれば、また新しいものが
手に入る時も来るだろうし。
No.7324