誰かのことをすべて
理解するなんてことが、
僕らに果たしてできるんでしょうか？
たとえその人を深く愛しているにせよ。
(女のいない男たち、村上春樹)
わからないことを
「わからない」と言えるのは
楽なことです。
そう言えない状況にあるとしたら、
ちょっと息苦しいでしょう。
それが、
言わせないプレッシャーとか、
周りからの欲求があるとしたら、
逃げるという方法もあるでしょうが、
もしも、
自分が自分に
そう言わせない理想で
がんじがらめにしているとしたら、
どうなんでしょうね。
十分な時間があるのに、
自分で何かを調べたり、
学ぼうとする姿勢なく、
「わからない」と簡単に言うのは、
たしかに進歩がないかもしれない。
けれど、わからないことはわからない。
特に、人の気持ちなんて、そうだ。
それを、
わかった振りをするから、
面倒なことになったり、
勘違いしたまま生きることになる。
気持ちなんて、わからなくても、
当然なのだ。
(参考)女のいない男たち(村上春樹)
No.7421
