自分の力では…

自分の力では
どうにもならないこと、いや、
人間の力ではどうにもならないこと、
というのが世界にはある。…

もしも、自分の努力次第で
どうにでもできる世界で
生きていくことになったら、
荷が重すぎて、
毎日が苦しくなるに違いない。
頑張っても仕方がないこともあるのだ、
ということを、台風が来たときに
感じることができて、嬉しい。
どうにでもなれ、
と楽しくなってくる。

(太陽がもったいない、山崎ナオコーラ)

自分が努力さえすれば、
何でも叶う、という世界は、
果たして、どんなものか。

たしかに、考えさせられる。

いいような気もするが、
なんだか、今の自分の状態が、
その努力の結果すべてだ、
みたいになって、
責任重大な空気も漂うことになる。

宝くじが当たったのも、
宝くじがハズれたのも、
自分のせい?

今日楽しみにしていたイベントで、
雨が降ったのは自分のせい?
晴れ上がったのも自分のせい?

それとも、他の誰かのせい?

じゃあ、複数の人が
関わっているイベントでは、
誰の努力、誰のせいになるんだろう。

「運」という言葉に
すべてをゆだねるのは、
少し無理があるかもしれないが、

努力だけではどうにもならないことが、
何かしらあるって思っていたほうが、
かえって対応を誤らない気もします。

努力もするし、
神さまにゆだねもする、
っていう人生が一番いいんじゃないか。

(参考) 太陽がもったいない(山崎ナオコーラ)

No.7464


こころの処方箋(河合 隼雄)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です