実在していないものは
意味がないと言い切れる?
実在していないものは、
わたしたち人間に
何の影響も与えない?
人間という「実在」にとって、
「実在しない存在」は
ただの気晴らしや暇つぶし?
好き勝手に消費するだけの幻だと
切って捨ててしまっていいの?
(悲嘆の門、宮部みゆき)
同著には、こんな言葉もあります。
「おまえの見ているものが、
おまえの感じていることが、
すべて真実とは限らない。 」
実在していないのと、
私たちが実在を知らないのでは、
根本的に違うはずなのだが、
私たちにとっては
ほぼ同じような結果に
なってしまうこともある。
たとえば、
北極に氷があることを知らなくても、
地球温暖化ということで
人間に影響を与えるものもあるけれど、
実在はしていても、
知らないうちは、
何ら影響を与えないものもあるから。
そう考えると、
人間の「信じる力」というのは、
「思い込む力」と並んで、
すごいパワーがありそうに思えてくる。
今日も、信じるべ、思い込むべ。
(参考)悲嘆の門(宮部みゆき)
No.7613