人の一生というものは、
人が思っているほど
よくも悪くもないものですね。
(女の一生、モーパッサン)
モーパッサンの「女の一生」
を初めて読んだのは、たしか学生の頃。
当時、私は読み始めて間もなく、
なんで、主人公の女性は、
これほど悲観的な考え方なんだろう、
と思った。
読み進めれば読み進めるほどに、
その思いはますます強くなった。
たしかに、
いろんな悲劇に見舞われる。
もちろん、
本当の悲劇もあるけれど、
彼女が思いつめてしまったことで、
「悲劇」に描写されてしまった悲劇も
少なくない、と思われた。
そんなストーリーのエンディングで、
彼女の召使いが諭すように言った言葉が
印象に残ったので、メモしていた。
「人の一生というものは、
人が思っているほど
よくも悪くもないものですね。」
人生は、
思うほど良くもないけど、
思うほど悪くもない。
つまり、自分次第で、どうとでも、
とらえられる、ということなんだべな。
いますぐ、正解、不正解を決めつけない方がいい。