どんな注文にも、
即座に対応する。
これは大事なことで、
出来る出来ないは関係なく、
まずやってみることが、
稽古場では大切なのだ。
お稽古なのだから、
失敗していいのである。
恥をかいていいのである。
(三谷幸喜のありふれた生活13 仕事の虫、三谷幸喜)
お笑い番組やバラエティー番組、
はたまた、その類の動画の影響か、
他人の失敗を笑うようなクセが
身についてしまっているかもしれない。
そう感じる時があります。
それは、その失敗の内情が分かった時に、
意外にも、というか、実は、
「かなり質の高い失敗」なんだ、
ということに気づかされると、なおさらです。
たとえば、
アメリカ人のおぼつかない日本語を
耳にして、笑ってはみたものの、
学び始めて1ヵ月しか経っていないと分かった時。
スポーツ観戦中、
周回遅れやミスを連発する選手に、
「なんで、こんな選手が出ているんだ?」と感じたが、
環境の整っていないところや国からの
出場選手だと分かった時。
そんな類のことを、知らず知らずのうちに、
何度も何度も笑っているだろうって。
自分は何一つ努力もしないで、
目の前に見せられた「失敗」という部分だけを見て、
笑っていることがあるんだって思うと、
いやいや、笑われてもいいから、
もう遅い、どうしようもないなと思われてもいいから、
何か一つ、挑戦していることがあってもいいべな、と。
何歳になっても、そういうことって大切だなって考えた。