だからおれは、この百俵の米をもとにして、
学校を立てたいのだ。…学校を立て、道場を設けて、
子どもをしたてあげてゆきたいのだ。
この百俵は、今でこそただの百俵だが、
後年には一万俵になるか、百万俵になるか、
はかり知れないものがある。
いや、米だわらなどでは、
見つもれない尊いものになるのだ。
(米百俵 山本有三)
2001年、小泉首相が話題にしたお話。
せっかくもらった米の使い方について、
納得できない武士達を前に、
小林虎三郎(長岡藩大参事)が説得した言葉だ。
私たちは、目先の利益や安定のために、
将来への投資を犠牲にしている時が
あるかもしれない。
政治や政策については、
不信感などの別の要因も生じて、
なかなか納得出来ない点もあるかもしれない。
しかし、少なくとも、
自分のもっている財については、
株や投資信託だけでなく、
自分や子どもたちへの投資も
忘れないようにしたいもの…