孤島のように、一人きりで完結する人間はいない。

孤島のように、
一人きりで完結する人間はいない。
すべての人間は
大陸の一部、大海の一部なのである。

(祈祷、ジョン・ダン)

五木寛之も、「人はみな大河の一滴」
と言っている。

もともと、チームプレーとか、
チームワークという言葉が苦手な私でも、
遅ればせながら、
そのことが分かる年を重ねてきた。
まだまだ生意気ですが…

少なくとも、この地球に生まれた時は、
私の知っている限り、
イエス・キリストを除いて皆が、
二人の男女(父母)の出会いから始まっているし、
(顔、名前を知っている知らないは別として…)

これだけ分業化された社会では、
衣食住の3つを見ただけでも、
誰かと関わっている。

幸か不幸か、一人では生きていけない人間。
でも、時々、一人で生きている、
あるいは生きてきたような錯覚に陥ってしまう。

しかし、そうじゃないんだ、
ってことに気づく時が来る。

私にとって、
それを痛烈に感じたのは、
実家の祖父がボヤを起こしたある冬のこと。

祖父以外が、みんな出かけていて、
留守だった。当時は、
シャキシャキしていた祖父だったけど、
油断したんだな。

洗濯物を、ストーブの近くに掛けて、
外で仕事をしていたらしい。
それが、温かい空気のために、
洗濯物がストーブの上に落ちて、
ボヤとなってしまった。

連絡が届き、家族みんなで、
自宅に帰った時は、
地域の消防団の人とか、
近所の人々が、バケツリレーで
消火にあたっていた。

学生時代は、自宅を離れ、
また就職後の平日は、
仕事で朝から晩まで自宅にいることのなかった私。

知らぬ顔ではない近所の人々を見て、
なんか、自分の力不足というか、
恥ずかしさを感じてしまった。

仕事とか、人生とか、
自分の力で頑張って、
うまくいっているようなつもりでいたけど、
「一人では生きていけないんだよ。」
って、ガツーンって感じだったよ。

ま、それも、10年以上も昔の話で、
教訓としては薄くなったところもあるけど、
記憶としてはしっかり残っている。

人生、一人では、始めることも、
完結することもできない。
それを肝に銘じたい。

【参考】
十二国記(小野不由美)


人生の短さについて(セネカ)

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