悲運に耐えるより、幸運に耐えるためにこそ、大きな能力が要る。

悲運に耐えるより、
幸運に耐えるためにこそ、
大きな能力が要る。

(運と気まぐれに支配される人たち、ラ・ロシュフコー)

悲運のさなかにいる人は、
そんなことないよぉ?、
って言うかもしれません。

ただ、いかがです?
幸運の領域から悲運の領域に
移り住むようになった方なら、
深く納得のいくところじゃないでしょうか。

悲運な時に、何を考え、
何をするかは、やはり大切です。

しかし、そういう悲運が訪れないように、
幸運な時に、何を考え、
何をするかは、もっと大切です。

私も含め、それを怠ったばかりに、
いろんな苦さをなめる羽目になった人は、
多いことでしょう。

残念ながら、人間が、本当の意味で
見通せる未来という時間は、
それほど長くありません。

いくらか調子がいいと、
それはずっと続くものだと
勘違いしてしまいます。

そして、ちょっと調子が傾くと、
「もしや…」と思うのですが、
なんとかなるさ、なんて
ちょっとごまかします。

いよいよ、不調になった時、
この言葉を学ぶのです。

今の日本も、それを学ぶ時に
来ているんでしょうね。
要は、バブルな時代に、
その泡(バブル)で味わう「お気楽気分」に
耐えられなかったんでしょう。

気持ちが良すぎて、
ちょっと今はここまで、
という区切りをつけられなかったんです。
日本全体が…

いやぁ、俺だけは、
そんな気分を味わっていないよ、
という方もいらっしゃることでしょう。
それは、バブルを味わうチャンスを与えると、
節度がないゆえに、耐えかねるだろうと、
神様が判断されたのかもしれません。
幸せなことじゃあないですか…

いずれにしろ、
この機会に、悲運に耐える力と一緒に、
幸運に耐える力も身につけましょう。
いい機会ですから…

【参考】
「良い仕事」の思想(杉村芳美)


こころの処方箋(河合 隼雄)

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